瞑想はなぜエグゼクティブの間で流行るのか?

かつて私の若い頃は諸先輩方に優秀な人間ほどオンオフの切り替えが上手で
ビジネススーツ
仕事だけでなくプライベートも充実しているものだ。
なんてことをよく言われたもの。




ビジネスの世界からはもう遠ざかっているので、そういった会話を耳にはしなくなったけど。

ひょっとすると最近では、
オフを遊ぶというだけじゃなく
瞑想がいいなんて話がではじめているんじゃないかな~なんて思ってしまう今日この頃。



なぜなら元副大統領のアル・ゴアやヒラリークリントンが瞑想していたことから10年前ぐらいから米国のエグゼクティブの間では瞑想が注目されていたものだから…。



2011年にアップルの元CEOスティーブジョブズの自伝が出版されて、彼が瞑想を行っていたと知られると米国ではビジネスマンの間で瞑想ブームになり、いまそれが世界に広がっている。

スティーブジョブズ



なぜ米国のエグゼクティブに瞑想が流行しているのかと言うとこういった効果があるからです。


瞑想の効果
 

・日中、起きている状態の時、より頭が聡明になり、身体は機敏になり、ストレスが減る。

・ストレスが減り、機敏になるので全てのパフォーマンスが上がる。

・寝ている時の夢は、より鮮明になる。

・夢の間、脳の調整や記憶の整理や精神の調和がよりよく行われるようになる。

・夢が鮮明になることで身体と神経系からより多くのストレスを解放する。

・さらに深い睡眠がとれるようになり、それは深い休息をもたらすので、より身体が健康になり活気づく。

 


など。

瞑想男


例えば運動すれば、筋肉痛になったり身体に疲労物質が残ったりするので
スポーツ選手などは身体を動かした後、ストレッチやマッサージなど身体のケアをする。



高度に情報化が進展した現在では、私たちの神経系は数十年前の頃よりも
何千・何万倍もの情報ストレス※にさらされています。

※いまから10年ほど前の平成18年度の総務省の調査によれば過去10年(96~2006)で、選択可能情報量は530倍になったそうです。(総務省情報通信政策局「平成18年度 情報流通センサス報告書」より)
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/ic_sensasu_h18.pdf


なので神経系は、ある意味身体を動かさないトライアスロンをずっと続けているようなもの。

トライアスロン


スポーツトレーニングについて一般的な知識があると超回復っていうのがあってトレーニングによって破壊された筋線維が必要な栄養と休息を経るとさらに強くなって回復するなんてことが解るから休息というのもパフォーマンスを上げるためには欠かせないトレーニングの一部なんてことになる。


休息や栄養が足りないと筋肉を落ちてパフォーマンスも低下する。

ボディビル



じゃあテクノストレスなどにさらされている神経系への「休息」や「栄養」を十分に与えているだろうか?


毎年のように来日するインドの聖者マータ・アムリターナンダマイー氏(通称アンマ)は、来日のイベントの手伝いをしているひとの話だと

アンマ

ほとんど寝ないで活動し、それでもアンマは元気だという。


それは私たちが日中活動している時、脳波は主にベータ波で活発な脳の活動は、身体でいうところの激しいスポーツをしているような状態といってもいい。


リラックスしている時にはアルファ波になって、ある意味スポーツでのインターバル又は休憩状態。


寝ていたり夢を観ているシータ波やデルタ波の時は、休息状態。


過度にストレスを負ってしまえば、この休息状態がくずれてしまうので長く寝ても十分な休息がとれなくなります。


ヨガマスターのスワミ・ラーマ氏(スワミジ)の本によれば
(『ヒマラヤ聖者とともに 偉大な霊性の師と過ごした日々』)

スワミジ

グリーン博士との研究でスワミジはベータ・アルファ・シータ・デルタの4種の脳波を意のままに創り出せたということです。



80~90年代にかけてのその研究では、瞑想状態の脳波や高次の意識状態での脳波は当時の最近の機器でも計測できなかったそうです。



さらに近年になってベータ波よりもさらに興奮した状態のガンマ波があると言われるようになってからフレッド・トラヴィス博士の研究によれば瞑想法によって脳の生理現象が異なっていて

■各瞑想法の特徴

集中する方法:ベータ波とガンマ波に特徴がある瞑想法
          チベット仏教(無条件の愛と思いやりの瞑想)・仏教(ダイアモンドウェイ瞑想)

観察する方法:シータ波に特徴がある瞑想法
         仏教(マインドフルネス瞑想、ヴィパッサナー瞑想)・ヴェーダの伝統(サハジャ・ヨーガ)

自動的に超越する方法:アルファ波に特徴がある瞑想法
                (前頭葉のアルファ波の同調と前頭後部の位相同期現象)
                   ヴェーダの伝統(超越瞑想)


ということが解ってきています。


さらに超越瞑想の流れを汲むフルフィルメント瞑想では創始者のボブ・フィックス氏曰くガンマ波がメインだといいます。


私が行っている瞑想会では、ご参加の方はピンとくるかもしれませんが、そもそもハカラウという名前は集中し拡散(ゆだねる)するという意味があってハートの瞑想などの誘導瞑想では何らかの対象を意識・集中するのでガンマ波、倍音の声音での誘導はアルファ波、ヒーリングのエネルギーではシータ波、など が同期や同調を意図し、特別瞑想会などで行うゆだね系の瞑想ではアルファ波又はシータ波とガンマ波の同調などを意図しています。


ちょっと脱線しましたが話を戻して


アンマのように疲れをしらない覚醒した聖者や覚者の脳波はどうなのだろう?

聖者のロゴ

と興味をもつものですが、スワミジの研究では計測できないとされているものの

とある瞑想の研究ではガンマ波とシータ波が同調しているという話だし、その他の研究では起きているときにデルタ波が観察されたという話もあります。



結局推測の域からは出ることはできないけど
おそらく活動的でありながら休息も同時にとっているそういった同調(調和)状態なのではないかなと考えられます。



いずれにせよストレス過多になった神経系のバランスをとるとしたら自分には何が必要か?


そういった意識がどっかにあってもいいんじゃないかな~なんて思います。


今日はかなりマニアックな記事になってしまいました。

こんな話にここまでお付き合いいただきありがとうございます。

2015年01月07日